カナダの学校を卒業した後、仕事を始める前にいくつかのボランティア活動をしたのですが、その中でとても印象深い体験があります。カナダリフレクソロジー協会に入会し、当時の会長さんから、あるカナダ人女性のボランティアを一緒にしないかと誘いを受けました。その女性は89歳。直前に倒れ左半身不随となり、病院で寝たきりの状態で入院していました。その病院は高齢になってから倒れ、不随の状態のまま寝たきりになった方達を受入れる専門機関でした。所謂医者から見離され、最期の時を待つばかりのような方々が入っている所です。
私がそのおばあさんとお会いした時も左半身が硬直し寝たきりの状態で、車椅子への移動も全ての日常生活も、看護師さんの介護が必要でした。会長とは別々の曜日に行った為、私自身がした施術について話したいと思います。私は彼女に毎回左手と左足へのリフレクソロジーを試すことにしました。寝たきりの高齢者なので強い施術は避け、軽い英国式リフレクソロジーとマッサージを足と手(膝、肘の所まで)全体に施しました。その際言葉によるケアも行いました。「必ず良くなるから!必ず動くようになるから!」と。もちろん医療行為ではありませんので、はっきりした結果は確信できませんが、施術者側が信念をもち、それを相手に伝える事が大事だと感じたからです。
最初のうちは何気ない気持ちで試されていたようで、されるがままになっていました。でも数が月が経過した後、足と手が少しずつ反応を示すようになったのです。硬かった手足の筋肉が少しだけほぐれ、反射区を押すとピクッと動きます。全く感じなかった痛みを少し感じるようになったと言い始めました。彼女自身が希望を持ち始め、受動的だった態度から能動的になり、「治りたい、必ず治る」という意思を言葉にし、自分でもストレッチし始めるくらいになりました。経過はとても良く、6ヶ月後には、あんなに硬直していた手と足がかなり柔らかさを取戻しました。
その後自分1人でベッドから車椅子に移動ができ、少し立っていられる事が出来るようになったのです。半年という短い期間でのこの変化に、私も彼女自身も正直驚きました。もちろんマッサージだけがこの効果をもたらしたわけではありません。彼女自身がもっている自然治癒力が大きく働いたのでしょう。でも足裏反射区療法をする事によって、脳に刺激を与える事が出来ます。何もしないで待つよりは何らかの変化が期待できます。今回のような結果が全ての人に当てはまるとは限りません。もしかしたら奇跡だったのかもしれません。でももしこういう状態を抱えていらっしゃる方がいらしたら、反射区なんて知らなくても構いません。愛情をもってマッサージをしてあげて下さい。奇跡を生むかもしれませんから・・・
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